内臓脂肪型肥満とは?

最近、メタボリックシンドロームという言葉をしょっちゅう耳にします。
自治体を挙げてメタボリックシンドローム対策に乗り出しているところもあるとか。まさに現代日本が生み出した病気(の一歩手前の症状)
といえます。
さて、このメタボリックシンドロームの最大の原因になるのが、「内臓脂肪」です。
内臓脂肪とは、その名の通り、内臓に脂肪がこってりと付いている状態を言います。
内臓脂肪は、お腹の周りがポッコリと出ているのが特徴で、「りんご型肥満」とも呼ばれています。
女性より男性に多いのも特徴です。内臓脂肪か、皮下脂肪かの見分け方は、お腹の皮膚をつまんで見ましょう。
お腹が張って、つまめないようなら、内臓脂肪を疑ったほうがよいでしょう。

内臓脂肪が引き起こす問題

内臓脂肪型肥満になると、脂肪のせいで内臓の動きが鈍くなります。そのため、糖尿病や高血圧症、高脂血症などを引き起こしやすく、
さらに進むと、動脈硬化などの恐れもあります。
内臓脂肪は、非常に怖いシグナルといえます。
内臓脂肪が付いているかどうか、見た目では分かりにくい人もいます。お腹以外は痩せているのに、お腹のまわりだけがポッコリと張っている人、
要注意です。こうした人は、食べすぎというよりも、運動不足が原因で内臓脂肪がたくさん付いていることになります。

内臓脂肪とコレステロールの関係

内臓脂肪型肥満になるのは、中性脂肪が増えることが原因です。無茶な暴飲暴食、不規則な食生活、運動不足など、現代人の生活スタイルは、
まさに「中性脂肪を増やしてください」と自ら言っているようなものです。
さて、中性脂肪が増えると、善玉コレステロールが減って、悪玉コレステロールが増えてきます。コレステロールは、相対的なので、悪玉が増えると、
必然的に善玉が減ってしまうのです。
悪玉コレステロールが増えると、血管の壁にへばりついた、余分なコレステロールを回収できず、血管はどんどん細く、硬くなっていきます。

増えた悪玉コレステロールは酸化されて、動脈硬化を引き起こす原因になるのです。また、脳梗塞や心筋梗塞の危険性も高まります。

つまり、内臓脂肪が増えるということは、悪玉コレステロールの増加につながり、それが、
取り返しのつかない病気に発展する恐れがあるということです。
定期的に体重を測り、ウエストをチェックしてください。
そして、和食中心の食事に切り替え、適度な運動と規則正しい生活を心がけることが、悪玉コレステロールを増やさない第一歩なのです。